No.85 日本語の場合

その日はお世話になった方が退職の挨拶をする予定だった。時間通りに来社。

たま「社長、応接室でお待ちいただいておりますのでお願いいたします」

と、来社の報告をキチンとする私。さりげなく、先日用意をしておいた封筒を手渡す。
中には“餞別金”が入っている。新札の三万円が水引がかかったのし袋の中に入っている。
準備したのは私だ。いくら入れるか、銀行から引き出す手続き、出金、のし袋はどれにするか
表書きはどうするか。事細かに伺い、その通りに準備をしたものである。

社長はその餞別金が入っている封筒を受け取ると、チラッと中を見た。

社長「押しとるか？」

ん？なぜ、使い慣れない名古屋弁で表書きとして会社名の印鑑を押しているのかと聞くのだ？
そうか、言われた時に、報告しなかったもんな。あー、やっぱりそんな些細な事も報告しておく
べきだったかぁ～。しもたわ～！

と、思いつつも、準備はバッチシ！なので、張り切って

たま「押しとります！！バッチリです！！」

と、意気揚々と答えてみた。社長、キョットーンとしている。

ん？？？？

社長「おひとりで来てるの？」

たま「あぁぁ～、ひ、一人です！すみません、のし袋に社名の印鑑を押した？と聞かれたかと、、」

そうなのです。お一人で来社されているか、という問いだったんだけど聞き間違えてのし袋に社印を
押しとるか、と名古屋弁で言われたかと思ったのである。

名古屋弁ってねぇー。急にはならないよねぇー。

いやぁ、こんな自分がよく働いていると思うわ。ホント。

No.98 我が社にニゴウさんがやって来た

毎朝の仕事として、皆様にコーヒーをいれている。豆を電動ミルでひいて、コーヒーメーカーで
いれている。アメリカン好きな役員と濃い目が好きな役員がいるのよねぇ。困ったことに。
で、毎朝、出社する人や時間によって、味を若干ながら調整するタマちゃん。

なんて涙ぐましい努力。

そんな中、ネスレ？から出ているポーション型のコーヒーをセットして１杯ずついれる新しい
コーヒーメーカーを購入してもらえた。まぁ、導入の経緯は置いといて。それはちょっと濃く
はいってしまうのだな。で、アメリカン好きな役員は、新し物好きなので、早速に私に習い
いれてみたりしている。

毎朝、いつものコーヒーメーカーでいれたところ、アメリカン好きな役員いはく

「やっぱり、本妻さんでいれたコーヒーは旨いなぁ～」と。

本妻さん。今まであったコーヒーメーカーのことです。新しく来たのは“二号さん”と名付け
られました。知らない人や、取引先様が来た時につい、言ってしまいそうです。

「二号さんでいれますけど、いかがです？」と。

一応、リッパな会社なんです。これでも。

No.135 ガガの正体

そういえば、転職した。で、今の会社では、かなりゆるーい感じで働かせてもらっている。
H取締役は御歳78。先日、79と言ったらめっちゃ怒られた！

とても好奇心が旺盛なのだが、何せお歳なので、いろいろと忘れるし、覚えられないし、
怒りやすいし、せっかちだ。でも、憎めない。

たまちゃんのお仕事の一つに、取締役のパソコンレクチャーがある。結構、これは楽しい。
毎日のように、同じことを言っている。毎日のように、同じように失敗をされている。
それでも、少しずつではあるが、操作できるようになってきた。最近は、ヤフーのニュースを
毎朝チェックするのが日課となった。

H取締役「ほう！外国のガガというのが最近は強いんだね。ふーん、そっかぁ」

この、ふぅーんが出たら、ちょっと相手をしてほしい、という合図なのである。
何やら取締役、レディガガのニュースを見ているらしい。そう、あの緑の人である。
ワタクシ、何せ芸能ネタにはめっぽう弱いので、対処できるかやや心配ながらも取締役の
お隣りへイソイソと移動。

たま「あー、ガガは奇抜なファッションで有名で、最近は緑の・・・」

と、話しながら近寄って行ったら、取締役の見ているニュースは・・・

大相撲。臥牙丸の一番であった。。。

たま「あ、それは最近、とみに活躍されている力士ですね（ニッコリ）」

ガガ違いでした。ガガーン！！
取締役、せっかちでも「丸」は省略せずに呼んであげてね。

No.183 ＠ケーサツ

お仕事で、警察に行かねばならず、しぶしぶ行ってきました。

生活安全課という部署を探して、訪ねると入口はいってすぐに長机が二本あって、
パイプいすが４脚。でもって、お誕生日席にあたる所にも机があって、そこには一番偉そうだけど
案外、若手の人がいた。この人の他にも２人、刑事らしき人が座っている。

制服を着ていないので、警官というより、刑事って感じ。

私が行った時は、誰もいなくて、「こんにちはー」と入っていくと、場違いな奴が来た、みたいな
怪訝な顔を一瞬されたけど、奥にいたその一番偉そうな人が、「どうぞー」とパイプ椅子を指差し
座れ、と無言で指示をされる。

あのぉー、今日はこの書類を提出しに参りまして・・・

案外、若手のその人は、「はいはい、コレね。じゃ、ちょっと一緒に確認しようか」とフランクに
話しかけてくれるんだけど、目が怖い。ものすごく、にこやかに話してくれてるのに、目の奥では
何て言うのかなー、ホントにハンターが鋭い銃口をコッチに向けてるような気さえする。

チェックに、結構時間がかかって、ボケーっと待っていたら、金髪のニイちゃんが入ってきた。

そしたら、私の横に座って違う刑事さんとお話をしはじめた。
どうやら、その人はボッタクリバーをしているらしい。専門用語で話をしていても、何となく分かる。
一度、しょっぴかれて、その後の事後報告みたいだ。

「もう鍵かけ営業してない？」みたいな話をしていた。きっと、入ってきたカモであるお客様を
逃がさないようにしてるんだぁ～！！ドラマみたいなことって、本当にあるんだぁ～！！

隣で耳がダンボの私。

程なく、そのニイちゃんは帰り、今度は二人ずれが来た。一人はオールバックの中年男性。
もう一人はいかにも水商売で成り上がってきたママみたいな人。この人たちは相談だ。

相談内容は、ランジェリーパブをしているけど、どの程度の看板なら出してもいいのか。

これまたスゴイ内容だなぁー。コレ、どうやって答えるんかいな？と興味津津な私。

刑事さんがいろいろ答えているけど、その二人に押され気味だ。刑事さん、ガンバレ！と
思っていたら、私の書類をチェックしていた刑事がズバリ

「水着のお姉ちゃんが出てる看板でも、アウト！」とピシャリ。

やっぱり、この刑事さんコワ～イ！！！

他にもおかまバーをしている人が呼び出されていた。なんで私、ココにいるんだろー。
生活安全課って、つまり風紀を取り締まるとこなのね。自分の全然知らない世界がすぐ隣で
リアルに展開されている。こうまでして、みんなお店をやりたいものなんだね。

めったに来ないケーサツはドロドロしたとこだった。でも、ちょっと楽しかった。
もう少し、ダンボでいたかったんだけど、書類の確認がすんでしまい、帰社。

自分の世界って、何て健全なんだろう。改めて思うのでありました。

No.185 社長にモノ申す！

社長にランチに誘われました。日頃の仕事ぶりを見て、労ってくださる、とのこと。

社長と二人きり。しかも、お昼間のフランクな席。これは、、、ある意味、チャンス！！！
何がチャンスかと言うと、シタッパーズの本音を言葉は柔らかく、笑顔で現場の起きている
様々なマイナスなことを、、、

言ってしまえっ！！！

ホント、怖いもの知らず。世間知らず。女は愛矯で乗りきれ！！とばかりに、こういう時は
女子を前面に出す私。きっと、誰もが言いたいことを、言える立場にいるのは、私くらいなもので
いつ会社を辞めてもいーや、と気軽な気持ちでいるのも、こんなことができるんだろうな。

社長を前に、ややドキドキもしつつ、聞いてみた。穏やかに見えて、非常に鋭い社長はきっと
私の気持ちなんて、見透かしているに違いない。きちんと答えてくれて、ほっとした。

見た目と１８０度違う、男前な仕事中の私。
普段の乙女な私とバランスを取るのがとっても大変。仕事をしている女性は大抵、そういう
板ばさみになっちゃうんだろうね。

社長の今後の考えを聞くことができて、ちょっと安心できた。
いつ辞めてもいいように、毎日全力よっ！ぜんりょくぅ～

No.189 ミモーの怪

異星人は本当に何をしでかすか、全く予期できない。

この秋にほんとーにタマゲタことは、ミモーが入籍したことだ。ちなみに私は社外の人と
ミモーの三人で雑談中にその事実を知ることになったのであります。

どーなのよ？

社会人になって、多くの迷惑をかけている新人で、入籍が悪いわけでは全くないのだが、
隣にいて、日々いろいろと教えている私に一言の報告もないのはいかがなものか。

もう、お前なんか八つ裂きにしてやるっ！！！

と、乙女な天使のタマちゃんも、今回ばかりは豹変。

と、したいところなのだが、大人だから出来ないのよねぇ、、、早く辞めてくれないかなぁ。
そう願う日々なのであります。

No.195 パンダ課長の中身

パンダ課長の中身。普段、着ぐるみを着ているから、どこぞやにファスナーがあって
おうちに帰ると着ぐるみから、「アッついなぁ～」と甲高い声を発しているに違いない。

と、いうのは冗談で。

パンダ課長と、とあるセミナーに行って来ました。簡単に言うとメンタルヘルスセミナー
という名の自己認識のセミナーってとこかな。

そこで250問の質問に対して答えたものがフィードバックされ、私はバランスよく結果が出て
いたんだけど、パンダ課長のを見たら、イビツなの。ものすんごく、イビツなの。

講師の先生が、「ここが低く出ていると、ストレスを抱えやすいということです」と説明され
課長のを見ると、ものすごく、低い。

タマ「あ～！カッチョ！ものすごく低いじゃないですかぁ～。ストレスがおありなんですね」
課長「いやぁ、低いなぁ～。う～ん、、、低いなぁ、、、あー、低いよねぇ」

同じことを、ずっとつぶやくパンダ課長に、笑いが止まらなくなり、クック・クックとお腹を
押さえて笑いをこらえる私。

先生が「ココは高く出てると疲れている証拠ですねー」という項目は、きちんと高く、
先生が「ココは低く出ていると要注意のところですよ」という項目は、きちんと低い。

パンダ課長がいかに普段、ストレスと闘っているかが分かった気がした。課長がのびのびと
パンダちゃんでいられる日はいつ来るんだろう。私が背負っていたストレスを一手に引き受けて
くれているわけだから、きっと大変だ。

課長、着ぐるみの下はストレスだらけ、だったりするんだな。
辛いねぇー、中間管理職は。

No.202 楽しみを見つけながら・・・

毎日お仕事に励んでおりまする。いや、ほんとーにパソコンに向かう日々。目はショボショボ
して来るし、カラダはバキバキ。パソコンに向かっているときに真顔になってしまうと、
口の口角が下がって、美容にはよろしくナイ。

ということで、相変わらず何かしら楽しいことを企む私。

出社して早々、始業前にお昼用のゼリーを作っています。　←　ブラボー！！

お昼にゼリーを食べていると、同僚に驚かれます。ま、そんなこと考える人、いないでしょう
から、当然の反応かもしれませんね。かんてんぱぱ（粉寒天の商品名）を購入いたしまして、
朝来たら、コーヒーとか紅茶の中にかんてんぱぱを投入し、１分間クルクルと混ぜて放置。
荒熱が取れたら、冷蔵庫に入れるだけ。

とっても簡単にいろんなゼリーが作れます。

お昼に、お弁当とゼリーを食べてご機嫌になってから仕事に戻ります。
密かなる楽しみは続くのであります。

No.203 パンダ課長のチカラ

三重県は鳥羽まで、仕事で出掛けて来ました。昨年に引き続き、二度目となるこの会。
実は昨年は、セクハラされまくりで、本当に気落ちして帰って来ました。今年は絶対に、
絶対に行かない！！と、断言していたのですが、先方からのご指名がかかり、またもや
セクハラの会に行くはめに、、、

イヤだよー！！！

行く前に、パンダ課長に昨年の事情を話してみた。その会は、グループ会社のエライさん
方も来る会で、パンダ課長の出向元でもあるのだ。

あ～、、、容易に想像ができますなぁ。何せオゲレツ会社ですから。

お、、、オゲレツって！久しぶりにそんな言葉を聞いた。では、パンダ課長もオゲレツ出身
なんですねっ！とか言いたかったけど、それはさておき、先方に電話を入れておいて下さい
と、嘆願してみた。

セクハラがひどい人がいるんですが、その人、「いやぁ、電話がかかって来ましたから」と
私に近寄りませんでした。新人に聞いた所、「いやいや、たまさーん、たまさーん」って何度も
呼んでましたよ。と言われた。気持ちわるぅ～

パンダ課長のチカラで、セクハラは阻止されました。

何と言ってもその会は、“夜担当”という、宴会の場だけ参加するエライさんがいて、その人は
“ザ☆エロじじぃ”の典型で、手を握ってくるのは当たり前。転んだ振りして、膝の上に乗ったり
本当にひどいのですが、ここはサラリーマン。三年目の浮気をデュエットして、気持ちよくさせて
から、そーっと部屋へ戻りました。私が勝手に帰ってしまったので、翌朝ご立腹でしたけど。。。

夜担当は部長なので、パンダ課長のチカラは及びませんでした。

でも、パンダ課長に尽力して頂いただけで、嬉しいのであります。

No.206 パンダ課長のライバルは！？

最近、仕事でミーティングをすることが多い。しかも、つまらない。

でも、そんな中でも楽しみを見いだすことが得意な私！すごいことを発見してしまった。
な、なんと！！パンダ課長のオツムにあるものを発見したのである。

その前にパンダ課長のヘアースタイルを再確認しましょう。
パンダ課長のヘアースタイルは、ズバリ波平スタイルです。お分かりですね？

さて、本題に戻り、私は何を発見したかというと、パンダ課長の額（あるいは頭皮？）に
うっすらと“アザ”があるのです。

これってすごい発見じゃなーい！！！

つまり、パンダ課長のライバルは、旧ソ連のゴルビーってこと！
そんな楽しいことを思いながら、真剣な顔してミーティングに参加しています。